Buffalo LS210D/LS420Dにdebian 10 Buster/debian 11 Bullseye をインストールする

手持ちのLS210D/LS420Dにdebian 10 Busterをインストールしました。

BuffaloのNASは起動時に第一パーティションにdebianインストール用のハックファイルを置くことでインストールできます。


シリーズのスペック 

LS210D  ARMADA 370 ARM 800Mhz/  メモリ256MB      DISK1台  ファンレス 10W(実測)
LS220D  ARMADA 370 ARM 800Mhz/  メモリ256MB     DISK2台  ファン付き?未確認です。
 
LS410D  ARMADA 370 ARM 1200Mhz/  メモリ512MB      DISK1台 ファン付き?未確認です。
LS420D  ARMADA 370 ARM 1200Mhz/  メモリ512MB      DISK2台  ファン付き 15W(実測)

LS4xxDシリーズのほうがCPUスペックが高いようですが、debianを入れてみてもLS2xxDと、そう違いは感じなかったです。やる前からこんなことを書くのもアレですけど1万円台で買える富士通のTX1310M1やTX1310M3はもとよりCPUがCeleron J3160なんかの中華ミニPCにdebianを入れた方が全然速かったのでどんぐりの背比べってところ。

■必要なもの

適当なLinuxマシンと、USB-SATA変換アダプタ。
LANはDHCPが動いていてIPを自動取得できること。


■手順1

Bufalo-NASからDISKを取り出してパーティションを切ります。シングルHDDのLS210D/LS410Dの筐体はハメ込みになってますからがんばって分解します。スキマに不要になったプラスチックの会員カードなんかを差し込んで使うといいですね。うちでは何個かツメが折れました。一方デュアルHDDのLS220D/LS420Dはフロントパネルから簡単にHDDを取り出せるので楽ですね。

適当なLinuxマシンにSATAを接続してパーティションを切ります。ここでUSB-SATA変換アダプタを使うといいです。Amazonで1,000円くらいです。fdiskかgpartedかgdiskなど適当なコマンドを使います。

第1パーティション	1GB	/boot用	ext3でフォーマット
第2パーティション	8GB	/用
第3パーティション	512MB	swap用
第4パーティション	のこり	データ用
*第2、3、4パーティションはdebianインストール中にフォーマットできるのでこの時点でフォーマットは不要です。


■手順2

インストーラをDISKの第一パーティションにコピー

debian 10 Buster
https://github.com/1000001101000/Debian_on_Buffalo/tree/master/Buster/installer_images/armhf_devices

debian 11 Bullseye
https://github.com/1000001101000/Debian_on_Buffalo/tree/master/Bullseye/installer_images/armhf_devices

から
initrd.buffalo
と、使う機種に応じて
uImage.buffalo.ls210d  (LS210D用)
uImage.buffalo.ls220d  (LS220D用)
uImage.buffalo.ls410d  (LS410D用)
uImage.buffalo.ls420d  (LS420D用)

をダウンロードして第一パーティションにコピーします。ファイル末尾の「.ls210d」「.ls220d」「.ls410d」「.ls420d」は取ります。

LS220D/LS420Dの場合でDISKを2台つける場合はDISK1、DISK2ともに 第1パーティションを1GB作り、両方のDISKの第1パーティションに同じようにコピーします。(DISK2があるときDISK2の第1パーティションにも無いと起動しなかったです)RAIDにするなら第2,3,4パーティションもDISK1とDISK2で同じように作っておく。またLS410D/LS420Dはメインメモリも512MBなので DISK2にもswapを512MB作ってSWAPを合計1GBにしておきます。


■手順3

LS210D/LS420Dを起動するとDHCPでIPを取得して立ち上がるので、

ssh installer@192.168.xxx.yyy
PASSWORD=install

でdebianの見慣れたインストール画面が表示され、あとは普通にインストールするだけ。


※まとめと感想です

LS210D(DISK1台)/LS220D(DISK2台)は2020年現在Buffaloの現行モデルでdebian 10 Busterのインストールが簡単にできます。旧機種のLS410D(DISK1台)/LS420D(DISK2台)の方が少しだけCPUが速くメモリも多いようです。新型のほうがスペック落ちているというのはコストダウンなんでしょうか。

今回インストールに使ったLS420DはDISK2台のRAID機ですが、OSインストール時にmdraidを設定しなければ普通にDISK2台のLinuxサーバとして使えます。作業用のNASにしたので今回わたしはRAIDにしませんでした。

わざわざdebianを入れるためにBuffaloのNASを買うこともありませんが、もし手持ちにあるならdebian化して省電力サーバとして便利に使えます。

デメリットは地デジの録画・ダビング先にLS210D/LS220D/LS410D/LS420Dが使えなくなることです。Buffalo純正ファームだとテレビの録画をNASに保存できますが、debian化すると当然ダメです。WindowsやLinuxの共有フォルダや作業場として使うにはdebian化すると楽しいですが、デジタル家電としてはマイナスポイントです。メーカー製のNASはDLNAやDTCP-IPが使えることにこそ価値があるんでしょうね。



※Thanks!

手順 
https://bike8615.blogspot.com/2019/09/nasls210d_25.html

手順 2016年 東京エリア debian勉強会資料 (今回のインストーラではない)
https://tokyodebian-team.pages.debian.net/pdf2016/debianmeetingresume201605-presentation-roger.pdf

インストーラ配布
https://github.com/1000001101000/Debian_on_Buffalo/

SPEC
https://www.buffalo-technology.com/productpage/linkstation-ls210d/
https://www.buffalo-technology.com/productpage/linkstation-ls220d/
https://www.buffalo-technology.com/productpage/linkstation-ls410d/
https://www.buffalo-technology.com/productpage/linkstation-ls420d/


コメント

  1. 知人から頂いたハードディスクが外れたLS210Dを何とか利用しようとしてたどり着きました。おかげでLinuxサーバとして活用できそうです。貴重な情報ありがとうございました!

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