vSphere7のマイナーバージョンアップ

河辺生き物の森に行ってきました。竹の花が咲いていて伐採しておられましたが、ここはNPO法人さんでメンテナンスされているんですね。ありがとうございます。 久しぶりになってしまいましたが今回は検証機のvSphere7をマイナーバージョンアップした内容です。おおまかな手順はメンテナンスモードにしてOffline Bundleのzipをesxicliでアップデートするのですが、「プロファイル」を指定してあげる事が必要です。

  • アップデート前 ESXi 7.0 Update 3f JUL 2022
  • アップデート後 ESXi 7.0 Update 3l MAR 2023

手順

公式手順はこちら https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/7.0/com.vmware.esxi.upgrade.doc/GUID-A4301ADA-8E02-459D-BF9D-0AD308DA5325.html

まず公式サイトからアップデートに必要なZIPを取得します

うちの環境はHPサーバで動かしていますのでvSphereはHPのOEM版を使います。OEM版はRAIDユーティリティがついているなどしますのでメーカー製サーバ機でVMwareを動かす場合はOEM版が推奨です。

インストール用isoとアップデート用のOffline Bundleのzipが配布されていますので、Offline Bundleを取得します。

sshでシェルログインしてメンテナンスモードにします。

GUIでもできますがシェルでする場合のコマンドはこちら

[root@vm31:~] esxcli system maintenanceMode set -e true

メンテナンスモードになっているか確認します。

[root@vm31:~] esxcli system maintenanceMode get
Enabled

いよいよvSphereのWebGUIにログインしてストレージにzipをアップロードして、アップロードしたZIPに入っている4つのプロファイルを確認します

zipの中にはプロファイルが4つありますがこのうちどれを使うかを指定します。通常使用するプロファイルはsなしのstandardです。この4つの違いですが、sなしは通常。sありはセキュリティパッチのみ。standardがOEM版の標準でno-toolはvmware-toolsが同梱されていないものになります。

[root@vm31:/vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae]  esxcli software sources profile list -d /vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae/VMware-ESXi-7.0U3l-21424296-depot.zip
Name                            Vendor        Acceptance Level  Creation Time        Modification Time
------------------------------  ------------  ----------------  -------------------  -----------------
ESXi-7.0U3sl-21422485-standard  VMware, Inc.  PartnerSupported  2023-03-30T00:00:00  2023-03-30T00:00:00
ESXi-7.0U3sl-21422485-no-tools  VMware, Inc.  PartnerSupported  2023-03-30T00:00:00  2023-03-10T16:04:06
ESXi-7.0U3l-21424296-standard   VMware, Inc.  PartnerSupported  2023-03-30T00:00:00  2023-03-30T00:00:00
ESXi-7.0U3l-21424296-no-tools   VMware, Inc.  PartnerSupported  2023-03-30T00:00:00  2023-03-11T01:18:32

4つの違いについては https://zaki-hmkc.hatenablog.com/entry/2020/11/22/011007 のBLOGでNECの製品PDFよりこのように説明されています。

パッチに含まれるプロファイルは、通常下記 4 点含まれます。標準のアップデートでは 1 番目の標準イメージプロファイルを使用します。 1. 標準イメージプロファイル (末尾が「-standard」) 2. no-tools イメージプロファイル (末尾が「-no-toosl」) 3. セキュリティ更新のみを含むイメージプロファイル (末尾が「s-standard」 4. セキュリティ更新のみの no-tools イメージプロファイル (末尾が「s-no-tools」)

https://vm.gowatana.jp/entry/2021/01/02/125744#s有無によるプロファイルの違い  のBLOGにも。

「s」ありのプロファイルは重要なセキュリティ修正のみが含まれるもので、「s」なしは、それ以外のバグ修正も含まれます。 ESXi のオフライン バンドルには、standard / no-tools の2種類が含まれています。no-tools は、VMware Tools が含まれないプロファイルです。VIB のリストを比較すると、standard に含まれる VIB が、1つ多く含まれています。

現在のサーバのプロファイルを確認しておきます

そのものずばりstandardとか書いていませんがまぁそういうものなんでしょう。

[root@vm31:/vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae] esxcli software profile get
HPE-Custom-AddOn_703.0.0.10.9.1-5
   Name: HPE-Custom-AddOn_703.0.0.10.9.1-5
   Vendor: Hewlett Packard Enterprise
   Creation Time: 2022-11-26T09:46:53
   Modification Time: 2023-05-08T07:38:12
   Stateless Ready: True
   Description:
 ・
 ・

アップデートです!

まずテストのため--dry-runオプションをつけて実行します。

[root@vm31:/vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae] esxcli software profile update -d /vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae/VMware-ESXi-7.0U3l-21424296-depot.zip -p ESXi-7.0U3sl-21422485-standard --dry-run
  ・
   ・

問題ないようなのでアップデートを実行します。

[root@vm31:/vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae] esxcli software profile update -d /vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae/VMware-ESXi-7.0U3l-21424296-depot.zip -p ESXi-7.
0U3sl-21422485-standard
Update Result
   Message: The update completed successfully, but the system needs to be rebooted for the changes to be effective.
   Reboot Required: true
   VIBs Installed: VMW_bootbank_ntg3_4.1.8.・・・・・
  ・
   ・

再起動します。

[root@vm31:/vmfs/volumes/6381e089-179e44ec-e664-90e2ba353bae] reboot

アップデートで画面がカッコよくなりました

こちらはアップデート前の見慣れた画面です。

こちらがアップデート後でWin11やAndroidのダークテーマのようです。いいですね。以前のWebGUIが古くさく見えてしまいます。

おまけ:vSphere6.xのキーは7.0にアップグレード

買っていれば保守契約が切れていても vmware.comでライセンスを無料でvSphere6をvSphere7にアップグレードできます。新しいキーを取得しvSphereホストに新しいライセンスとして投入で作業は終わりです。もちろん今新規でライセンスを買う場合は8。

まとめ

vSphereのWebGUIに手が入ったのって初めでですよね。ずいぶんよくなって感激です。うちのvSphereは6.7は検証環境ということもありますのでえいやでアップデートして7.0に上げています。ひな型に最近のOSが出てくるのはうれしいですね。 ニュースでどこかの仮想基盤をアップデートしたら基幹システムが起動しなくなったというのを聞きますが、エンドユーザのプロダクションユースのESXi6.xはみんな納品時のバージョンまま塩づけされていたのはまぁそうだよねって感じですね。こわいこわい。

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